九州弁護士会連合会(九弁連)は、九州・沖縄地区(福岡高裁の管轄区域)
8県の弁護士会によって構成される弁護士会の団体です。
九州弁護士会連合会
理事長 前田憲德

2022年度(令和4年度)の九州弁護士会連合会(九弁連)の理事長に就任しました福岡県弁護士会所属の前田憲德と申します。
九弁連は九州・沖縄の8県の弁護士会から構成される団体です。現在、約2800名の弁護士が所属しています。
昨年度、九弁連の主催又は管内の弁護士会との共催で行った講演会やシンポジウム等は、憲法改正、在日外国人の人権、死刑問題、子どもシェルター、高齢者・障害者支援、中小企業向けの新型コロナウイルス対応、医療観察、法医学、税務、民事介入暴力、ジュニアロースクールなど30企画を越えます。本年度も多様な企画が開催される予定ですが、市民の皆様を対象とした企画も多数ありますので、各県の弁護士会や九弁連のホームページなどをご覧いただきご参加いただければと思います。
本年2月24日から始まったロシア軍のウクライナ侵攻は、国連憲章や国際人道法に違反する蛮行です。国連総会では加盟国の7割を越える賛成でロシア軍の完全・無条件撤退を求める非難決議が採択されました。
日弁連や全国の弁護士会も抗議の声明や談話を発出しています。
ロシア軍によるウクライナ侵攻、それから、沖縄の復帰50周年という節目の年でもあり、本年度は、平和・基地問題や憲法改正に関連する講演会やシンポジウムが各地で開催されるものと思います。九弁連も管内の各弁護士会と協力して、企画の成功と市民の皆様や会員の皆様への情報の発信に努めたいと思います。
九弁連の最大の行事は九弁連大会です。本年度は10月28日に北九州市で開催されます。大会当日の午前中に開催されるシンポジウムのテーマは「子どもの権利条約を活かす-学校における子どもの権利を中心に-」(仮称)です。果たして日本では子どもの権利条約の理念に沿った教育が行われているのでしょうか。どうすれば子どもの最善の利益を尊重する教育が実現できるのでしょうか。ご一緒に考えてみませんか。会場参加とWeb参加の併用方式で行う予定ですので、市民の皆様、会員の皆様の多数のご参加をお持ちしております(新型コロナウイルスの感染状況によってはWeb参加のみとなる可能性があります)。
ロシアでは、政権に批判的な報道機関は存在が認められず、市民も政権批判をすれば重罰が科されます。異常な事態ではありますが、かつての日本でも同じことがあったことを忘れてはならないでしょう。このような事にならないように未然に防ぐことの大切さをロシアの事態が示しています。
弁護士の使命が基本的人権の擁護である以上、不断から権力を監視することが求められます。そのために弁護士の自治が認められていることを肝に銘じ会務に従事したいと思います。
1年間宜しくお願い致します。
2022年(令和4年)4月1日