九州弁護士会連合会(九弁連)は、九州・沖縄地区(福岡高裁の管轄区域)
8県の弁護士会によって構成される弁護士会の団体です。
九州弁護士会連合会
理事長 稲津高大
九州弁護士会連合会(以下、「九弁連」といいます。)のホームページをご覧いただきありがとうございます。
令和6年度の九弁連理事長を務めます佐賀県弁護士会所属の稲津高大(いなつたかひろ)です。皆さま、1年間どうぞよろしくお願いします。
九弁連は、福岡高等裁判所の管轄区域内の九州・沖縄8県の各県弁護士会の連合会です。
弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としており、この使命に基づき、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければなりません。そのため、弁護士は、個別具体的な相談や事件に関する法律事務だけでなく、所属する県弁護士会の様々な委員会活動を行って、弁護士の使命を果たすべく尽力しています。
九弁連は、九州・沖縄8県の各県弁護士会と協調して、法律制度の改善及び人権擁護に関する事項に取り組んでいます。
九弁連は、人権擁護委員会、刑事弁護制度連絡協議会、九州消費者問題連絡協議会など合計29の委員会や連絡協議会を設置して、各県弁護士会並びに日本弁護士連合会と連携して活動しています。具体的には、国や関係機関に対して法律制度の改善を求めるために九弁連の理事長声明、宣言、決議を発出し、九州・沖縄各県で弁護士会が主催するシンポジウムや研究会に九弁連が共催するなどして、弁護士並びに弁護士会の様々な活動を支援しています。
九弁連や弁護士会の活動に興味をもたれた方は、ぜひ地元の弁護士会が主催するシンポジウムや研究会等の行事に参加していただければ幸いです。本ホームページに九弁連管内の各県弁護士会のホームページのリンクを表示していますので、そちらをご覧になれば、各県弁護士会の行事や活動を知ることができますので、ぜひ併せてご覧ください。
九弁連は、九州の司法過疎偏在対策のため、基金を創設して、過疎偏在地域で活動する弁護士を養成する「あさかぜ基金法律事務所」を設立して、その運営を支援しています。九州各県の少子高齢化・人口減少に伴い、地域の皆さまは、弁護士の支援を益々必要とされていると思いますが、新人弁護士が都市部に集中する傾向が進んでいるため、九州の司法過疎偏在問題が再び顕在化するおそれがあります。そこで、九弁連は、基金の関連規則を改正し、九州の司法過疎偏在対策に取り組むことを明確にしました。
司法過疎偏在対策は、あさかぜ基金法律事務所で過疎地に赴任する弁護士を養成することだけで達成できるわけではなく、司法過疎偏在地域で生活する人々に必要とされる司法サービスを持続的に提供できる制度をつくっていかなければなりません。
九弁連は、日本弁護士連合会や九州以外の地域の弁護士会連合会と連携して、司法過疎偏在対策に取り組みますので、よろしくお願いします。
さて、九弁連は、毎年、各県弁護士会が輪番で定期大会を開催しています。今年度は、佐賀県弁護士会が当番となり、令和6年11月に佐賀市内で開催します。
定期大会の前に市民の皆さまも参加できるシンポジウムを行います。今年度のシンポジウムは、民事信託と任意後見契約を中心に高齢者・障がい者への支援の方策を紹介する予定です。高齢者・障がい者を支援する法制度として成年後見制度がありますが、法制審議会で制度の見直しが検討されているところでもあり、佐賀でのシンポジウムは時機に適ったテーマになりそうです。市民の皆さまもぜひご参加ください。
九弁連は、刑事事件の当番弁護士制度、精神保健当番弁護士制度など全国に先駆けて取組をはじめました。九弁連には、「九弁連はひとつ」を合言葉に弁護士が団結して人権擁護活動に取り組むすばらしい伝統があります。
今年度の九弁連も諸先輩方が培ってきた伝統を承継し、多様な人権課題に取り組みますので、どうぞよろしくお願いします。
2024年(令和6年)4月1日