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九州弁護士会連合会において男女共同参画を推進する理事長声明

日本弁護士連合会では、2002年(平成14年)5月24日開催の第53回定期総会において「ジェンダーの視点を盛り込んだ司法改革の実現をめざす決議」を採択してから、男女共同参画施策基本大綱の制定、男女共同参画の実現をめざす決議の採択、男女共同参画推進本部の設置、基本計画の制定等を行ってきた。

2023年(令和5年)2月16日の第四次日本弁護士連合会男女共同参画推進基本計画において、男女共同参画推進体制の構築・整備は、なお重点項目として取り上げられている。

男女共同参画の目的は、性別に関わりなく全ての個人が、互いにその人権を尊重し、その個性と能力を十分に発揮できることにある。九州弁護士会連合会(以下「当連合会」という。)は、2012年(平成24年)より、「両性の平等・男女共同参画に関する連絡協議会」において、当連合会を構成する各弁護士会(以下「各弁護士会」という。)から選任された委員により、当連合会及び各弁護士会におけるジェンダーの視点からの問題や男女共同参画推進状況について情報を発信・共有している。

その結果、各弁護士会では男女共同参画基本大綱・宣言や基本計画を構築・検討着手するなど、各弁護士会の男女共同参画推進に寄与してきた。また、今年度は、当連合会において初の女性理事長が就任し、日本弁護士連合会においてもクオータ制導入により、多くの各弁護士会所属の女性副会長が今年度までに誕生した。さらに、今年度までに、各弁護士会のほとんどで1名以上の女性会長が就任しており、副会長等の執行部や常議員会、各弁護士会の委員会委員長等に至るまで、多くの女性弁護士がそれらを担当し、多様な視点を盛り込んだ司法の一端を担っている。

しかしながら、全弁護士に占める女性弁護士の割合は、未だ日本全国でも19.9%(2023年(令和5年)10月1日現在)に過ぎず、各弁護士会においては、9.7%〜17.9%、平均15.9%と全国平均を大きく下回っており、多様な意見を発出する主な担い手である女性弁護士が少なく、一部の女性弁護士の負担が大きくなっている。

当連合会は、弁護士がその個性と能力を十分に発揮し、その使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現のために、今後もさらに工夫を重ね、施策の取組状況について情報を共有し、女性会員の加重負担へ配慮しつつ女性会員が会務に参加するための支援策を検討するなど、多様な意見を反映できる環境整備に一層取り組んでいく所存である。

2024年(令和6年)1月31日

九州弁護士会連合会
理事長 笹川 理子

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