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日本弁護士連合会第62回人権擁護大会プレシンポジウム 「松橋事件・大崎事件からみた再審事件の現状と課題~無実の者を救えているのか~」

当連合会管内では、以前より複数の再審請求事件が争われており、熊本の松橋事件については、2016年(平成28年)に熊本地裁で再審開始決定が出された後、即時抗告審、特別抗告審を経て再審開始が確定し、熊本地裁での再審公判を経て、本年3月28日に殺人事件について再審無罪判決が出され、即日確定しました。一方、鹿児島の大崎事件については、第三次再審請求審において、2017年(平成29年)に鹿児島地裁で再審開始決定が出され、即時抗告審においても再審開始が維持されたものの、本年6月25日、最高裁判所が再審開始決定を取り消し、再審請求を棄却しました。

このように、「開かずの門」と言われてきた再審において、救済へとつながる動きがみられる一方で、依然としてそのハードルは高く、再審の道は今なお遠いのが実情です。こうした状況は、各事件固有の問題ではなく、現在の再審制度が抱える制度的・構造的な問題と言えます。

こうした近年の再審事件の動向が全国的に報道されたこともあり、再審やえん罪被害に対する市民の関心は、これまでになく高まっております。この機会に、当連合会管内における再審請求事件である松橋事件、大崎事件を題材として、現在の再審制度の現状と、これまでの活動によって明らかとなった再審制度の問題点を踏まえ、再審に関する法整備を求めるためのシンポジウムを、下記のとおり開催いたします。多数のご来場をお待ちしております。

1 日時:令和元年8月31日(土) 13時30分~17時30分
2 場所:熊本市民会館シアーズホーム夢ホール大会議室
3 基調講演(50分)
豊崎七絵 九州大学教授
4 事件紹介(各20分)
松橋事件の紹介:益子覚 弁護士(松橋事件弁護団)
大崎事件の紹介:村山耕次郎 弁護士(大崎事件弁護団)
5 パネルディスカッション(110分+質疑応答15分)
(コーディネーター) 三角恒 弁護士(松橋事件弁護団)
増山洋平 弁護士(大崎事件弁護団)
(パネリスト) 豊崎七絵 九州大学教授
岡田行雄 熊本大学教授
野嶋真人 弁護士(松橋事件弁護団)
鴨志田祐美 弁護士(大崎事件弁護団)
日本弁護士連合会第62回人権擁護大会プレシンポジウム 「松橋事件・大崎事件からみた再審事件の現状と課題~無実の者を救えているのか~」